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クリスマスにグランド・アルシュ 1997/12/25(木) 曇時々雨

今日はクリスマス
ここはクリスチャンの国

ということで、今日は祝日
しかも、クリスマスという一年のうちの一番のメインの日だから、ほとんどの店は静かに閉まっていた

こういう時、困るのは我々観光客である

どこ行こっかなぁ 
そればっかり考えてみた

しかも1人だし 
レストラン入ってもつまんないしな
マックに入ってもさみしいだけだし
日本料理店のカウンターでラーメンでも食べようと思ったけど、閉まってるし

開いてる所は人がいっぱいだし
車が少なくて、ちょっとさみしかったし
バスは走ってないし 
美術館は閉まってるし

ということで、オレがめざした所はあのグラウンド・アルシュであった

そう新都市である 
相変わらず、オレは歩いて行った

遠かった 
今日は本気でそう思った
記録更新かな

オペラまで地下鉄だったからどうかな

でも遠かった 
記録更新かな

オレはひたすら歩いた

地下に車やいろいろなものの道をつくってあるから、新都市は静かで安全って本に書いてあったんだ

そして新都市に近づくにつれ車の数が減り、音も静かになっていったんだ
そして新都市ラ・デファンスに到着した

オレの第一印象は、呼吸のしてない街である
静か過ぎていた

しかも、コンクリートばかりであった

とりあえず、オレは西へと向かっていった
これも歴史にならっての行動である

そしてオレは、グランド・アルシュまでたどりついた
白いデカい石がドンと置いてあるようにしか見えなかった

現代的だと言ってしまえばそれまでなのだが、なんともオレには味気のないものだ

それからグランド・アルシュをくぐり、さらに西を見てみた
今でもなにやら建設している様子であった

でも、オレにしてみればパリは凱旋門まででいいと思う
あそこで全てが完成されているように思えた

個人的に現代物、例えば現代絵画や現代オブジェなどあまり好きじゃないから 

新しいものを作り出すのはすばらしいことだ

でも、今言われている20世紀芸術や近代美術と呼ばれている類のもの 
なんとも味気のないものだ

芸術的に完全に下がってると思う
ハッキリ言って

近代的だとか、未来的だとか言うけど、何でわけわかんない方に向かっていっちゃうんだろう

そういうのがいいのかなぁ 
オレには理解できないな

だから、ポンピドゥーの造りも好きじゃない

あんなの芸術じゃない 
ただの工場のマネジャン

センスねぇよ 

エッフェル塔までだったのかもね
センスバツグンのオブジェ?建物は

だからオレ、グランド・アルシュに登らないで帰ることにしたよ

オレがパリで求めているものは、あんなものじゃないからね

そして口直しに?凱旋門に行ったんだ
初めて門の下に行ってみた

今日は祝日だから上には登れなかったけど、やっぱり味気があった 

歴史を感じた
意味が違う 
気合が違う 
存在感が違う

永遠の炎が燃えていた

ナポレオンの命令で造られた凱旋門をくぐってみた
遠くにコンコルド広場が見えた

その先のルーブルもなんとなく見えたような気がした
オレが求めていたパリである

1人ぼっちのクリスマスが終わった

今日、この天気、いつもなら雪が降り、ホワイトクリスマスとなるんだが、暖冬のためパリは雨であった

でも思い出になった 
きっと忘れないだろう思い出に

スペインにいたら土屋さんチあたりでパーティーをしていたかもしれない

日本にいたら野郎ばかりで集まってグチりながら、酒飲んでいたのかもしれない

どっちにしても楽しく過ごせていただろう

でもオレはパリを選んだ 
1人なのはわかっていたし、オレ自身望んでいたことなんだ

マドリッドにいた時、特に後半、1人の時間が少なかった

感性が鈍っていた 
自分の世界がつくれずにいた

芸術家として、危険な状態だった

でもパリに来て、また自分の世界をつくれるようになった

今、オレは常に1人である 
居心地がいいといえばいい

さみしいと思う時、一時的にある 
でも平気

なぜならパリがあるから
街そのものが美術館みたいなものだから

だから、前々から興味がない近代美術品を観ても感動しない

常に古典ものが好きなんだ 
でも、ヒロ・ヤマガタ好きじゃん
あれも古典的要素、結構入ってるよ
絵の具が違うだけだ
彼もパリが好きだったみたいだね

オレもパリ好きだ 

ここにいれば自然と自分の世界がつくれる

そう、オレの好きな古典的な世界が 
この感性を磨いて、この自分の世界を持ったまま日本に帰ろう

そして調べたい物事を全部調べて、またヨーロッパに来よう

常に感性を敏感にしていなければいけない
これはおかしいことでもなんでもないんだ

昨日の日記を見て思った 
感性が戻ってるって

オレは芸術家 
1人の芸術家 
群れることはしない

オレは芸術家 
地球の芸術家 
孤独こそ芸術家

本来の姿である

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この記事を書いた人

私は運の強い絵描きです。
3歳の時、大きな川に落ちましたが、無事生還しました。
そして転職を23回した面接のプロであり、たくさんの良い人たちに出会うことができました。
スペインでマドリードリアリズムを学び、十数年後、抽象画に目覚めた私は、これからも多くの人に癒しと幸運を与えられる絵画をお届けします。

I am a strong luck painter.
When I was 3 years old, I fell into a big river but survived.
And I am a professional interviewer who has changed jobs 23 times and met many good people.
After studying Madrid Realism in Spain, I discovered abstract painting more than ten years later, and will continue to deliver paintings that can bring healing and good fortune to many people.

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