印象派の画家たちが集まったのもうなづける
また帰るときにでもアイサツに行こうって思ってる
それからオレは、前々から行こうと思っていたペール・ラシェーズ墓地へと足を向けた
目的はジム・モリソンへのお墓参りだ
別にファンというわけじゃない
アルバムも1枚しか持っていない
ライト・マイファイヤー1曲と「ドアーズ」っていうビデオしか持ってない
でも行った
なぜだかわからないけど行こうって思ってた
しかも、日本にいたときから
この墓地、ウワサ通り広い
案の定迷った
でも、歩くことにした
静かだった
当然と言えば当然なのだが、何かこうビシっとするような雰囲気だったよ
しかも、どれも芸術作品のようなお墓ばっかり
ハッキリ言って怖いとは思わなかった
日本の墓地のような陰湿さはない
カラッとしているような感じ
そのあたりの公園を歩くような気持ちだったよ
でも、時計の針は午後5時を過ぎ
日の短いパリは、もう真っ暗な闇につつまれていたよ
なんとも言えない雰囲気だったよ
そして、オレは探しつづけた
結構探した、しかも同じ所ばっかりを
確かここだ
ここだよなって思いながら
そしたら若い連中が何人かやってきた
やっぱり、ジム・モリソンのお墓を探してるみたいだ
その数分後みつけた
ジム・モリソンなのになんとも小さな、そして目立たないお墓だった
若い連中は十字を切り記念写真をとっていた
帰り際に「バーイ、ジム」って言いながらお墓を後にしていた
オレはただ、無言のまま立ち尽くしていた
帰り道、みんな無口であった
オレも無口のまま足を進めた
パリはもう真っ暗な夜だった