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学校最終日① 1997/11/28(金) 晴

今日ついに終わった

このスペインに来た最大の理由である西洋美術の勉強がついに終わった

最初来た時、言ったように、ちょうど6ヶ月間、半年という契約どおりに受講が終了した

あぁ終わった
終わってしまった
なんだか気が抜けてしまった

そうだよ 
勉強しに来たんだよ
この学校に

この留学のメインだったんだよな

終わっちゃった 
終わっちゃった

終わっちゃった 
終わっちゃった
とうとう 

もう、あそこじゃ描けないんだ
当分描けないんだ

でも、まだ当分っていう表現が使えるなら、まだましだ

伊藤ハムのあの4畳半の部屋では、2度と描けないもんな
まぁ、頼めば使わしてくれるだろうけど

あぁ、また一区切りの季節になってきたんだな
なんだか冬になると結構区切りが多くなるな

何だか寒さに加えて淋しさがプラスされるみたいで、すぐにでも涙を流せる状態だ

出逢いがあれば必ず別れもある

おれは5月の日記にも書いたと思うけど、あといくつの出逢いと別れを繰り返してゆくのだろう

もう、12月12日に来ない人とはもう会えないだろうし
この部屋で同じになった数々の外国人とも、もう会うことはないだろうし
お店に来たいろいろなお客さんも1部をのぞいてもう会うことはないだろう

その中でも素敵な出逢いはいくつかあった

それは日本にいる友達も一緒だが、本当に友達は大切にしたいものだ

一緒に酒を飲んだり
バカ話をしたり 
女の話をしたり

それはすごいいいこと

いつまでも大切にしたい
いつまでも大切にしたい
今まで出会った人たちすべてを

だからオレは日本に帰るし、またマドリッドに来るしって考えている

きっとオレは自分の夢通り、世界をまたにかける芸術家になれるだろう

その世界中で出逢うであろう人たちも、また大切にしたいと思っている

だからどういう生活をするかはわからない

絵を描くことが大前提であることは確かだ

どこに住むんだろう
ハッキリ言ってどこでもいいんだ

でも、オレには友達の数だけ恩返しをしなくてはいけない人たちもいっぱいいる

つづく…

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この記事を書いた人

私は運の強い絵描きです。
3歳の時、大きな川に落ちましたが、無事生還しました。
そして転職を23回した面接のプロであり、たくさんの良い人たちに出会うことができました。
スペインでマドリードリアリズムを学び、十数年後、抽象画に目覚めた私は、これからも多くの人に癒しと幸運を与えられる絵画をお届けします。

I am a strong luck painter.
When I was 3 years old, I fell into a big river but survived.
And I am a professional interviewer who has changed jobs 23 times and met many good people.
After studying Madrid Realism in Spain, I discovered abstract painting more than ten years later, and will continue to deliver paintings that can bring healing and good fortune to many people.

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